
アダムとエヴァ
デューラーはウィトルヴィウスの「建築十書」の影響を受けて、1504年の銅版画「アダムとエヴァ」を8頭身で制作した。しかし、この油彩画では9頭身になっている。ヴェネツィアから戻ってまもなく制作されたこの作品で、デューラーの人体に関する考え方が変わったらしい。(古代から解放された?)
銅版画のアダムは両足を広げた安定した姿勢で男性的な力強さを感じさせるが、油彩画では女性的に描かれ、エヴァは脚を交差させて不安定に見える。人体を際立たせるためか、背景は黒く塗られている。エヴァのパネルの枝に吊るされた板に年記とモノグラムが記されている。
世界美術大全集14 北方ルネサンス 1500年代
銅版画のアダムは両足を広げた安定した姿勢で男性的な力強さを感じさせるが、油彩画では女性的に描かれ、エヴァは脚を交差させて不安定に見える。人体を際立たせるためか、背景は黒く塗られている。エヴァのパネルの枝に吊るされた板に年記とモノグラムが記されている。
世界美術大全集14 北方ルネサンス 1500年代


アダムとエヴァ
1507年 板 油彩
209×81(アダム)cm 209×83(エヴァ)cm
マドリード プラド美術館
左 1504年の銅版画「アダムとエヴァ」